みなさんお元気ですか?
森和田のあきたかです😃
さてさて…今回のブログは
前回のブログに引き続き
ボクの大切なギター
『パーラーさん』との
格闘についてのお話🥊🥊🥊
本当に不思議な縁で
ボクのところにやって来た
Martin O-28(通称パーラーさん)ですが…
江戸時代の終わりから
明治時代の初めにつくられた一本という
超貴重なギターだけあって
これが一筋縄では弾きこなせない
じゃじゃ馬おばあちゃん!!!
・・・ということまでは
前回のブログに書きました。
なので
現在のように
森和田のライブに登場するまでには
長い長い格闘がありまして…
中でも
パーラーさんにピッタリ合う
ギター弦にたどり着くのは
特に大変でした💦
なにせ120年以上前のギターなので
今の楽器店に並んでいる弦が
そのまま合うなんてことは
まず無いわけですよ。
そもそも今のギターは
各メーカーの工場で
ほぼ機械で大量生産されているものがほとんどですし
そのアコースティックギターには
ほぼほぼスチール弦(金属)が張られるように
設定されてつくられています。
ところが…
パーラーさんは
120年以上前のギター職人が
一本一本手づくりしており
しかも
その頃はまだ
スチール弦が登場する前だったので
ナイロン弦が張られるように
設定されてつくられています。
まぁちょうど
アコースティックギター(スチール弦)と
クラシックギター(ナイロン弦)の
中間みたいなつくりになっているわけです。
そこでボクもはじめは
クラシックギター用の弦を
あれこれ買いあさって
張っては合わず💦
また張っては合わず💦💦
を繰り返しておりました。
その後は…
現在のスチール弦でゲージ(太さ)を変え
カスタムライトやら(細い)
エクストラライトやら(さらに細い)を
各メーカーの弦で色々試してみたりしました。
あげくの果てには
123弦にはMartin弦のエクストラライトを
456弦には D'Addario 弦のカスタムライトを
メーカーとゲージを変えて
張って試してみたり…
もうあの手この手で
いったい弦だけで
どれだけの時間とお金を
費やしたか分かりません💦💦
それなのに…
結局どのやり方も納得いきませんでした。
そのうち
「そもそもボクがパーラーさんに求めている音そのものが間違っているんじゃないか?」
「だいたい120年以上前の音なんて聞いたことないじゃないか❗」
と、思い始めまして…
前のオーナーからの
「弾いてくださいね」
というリクエストを思い出して
半ば
あきらめとも妥協とも言えない
疲れた感覚がわき上がって来て
「とにかく弾こう❗ここはひとまず原点に戻ってクラシックギターのナイロン弦を張って弾こう❗❗」
ということにしました。
(半分は逃げの気分…)
で…
さっそく
博多にクラシックギターのナイロン弦を買いに行きました。
とあるギターショップに入り
あれこれギター弦を選んでいた時
ボクがあまり見ない弦の棚の
「Silk」という表示が
目にとまりました。
その弦が気になったボクは
ショップの若い店員のお兄ちゃんに
「この弦はSilkって書いとうけどナイロン弦なん?Silkって絹やろ?」
と聞いてみました。
すると若い店員のお兄ちゃんは
「はい❗ナイロン弦です❗❗」
とはっきりと答えました。
今まで試したことのない弦だったし
ナイロン弦ならいいだろうということで
ボクはその弦を買いました。
家に帰り
さっそくパーラーさんに
そのナイロン弦を張ろうと
弦のパッケージを開けると…
なななんと❗
その弦はナイロン弦ではなくスチール弦だったではないですか!!😫😫😫
その瞬間
あの若い店員のお兄ちゃんの顔が浮かび
怒りとも悔しさともつかない感情が
ボクを襲いました💢💢💢
「あのやろう💢知ったかぶりで適当に答えやがって❗だまされたーーーー💢💢💢」って感じ。
でもパッケージを開けてしまってるし😩
返品も出来ないので
ボクはひとまず怒りを押さえて
その弦をパーラーさんに張ってみました。
すると…
なななななななんと
これがいい音なんですよ🎵
パーラーさんのボディー全体に
優しく響くような
小ぶりなボディー全体が
音に包まれるような
なんとも表現し難いんですが
これこそ求めていた音だ🎵(偉そうに)って
ものすごく腑に落ちました❗
さっきまで怒りに満ち満ちていた
あの店員のお兄ちゃんへの感情が
一瞬で感謝の感情に変わりました。
故意かどうかは別にして
あの店員のお兄ちゃんが間違っていなければ
ボクは
まずその弦を買うことはなかったでしょう。
これって何なんでしょうね?
偶然?
奇跡?
不思議なことがあるものです✨
かくして長い長い格闘の末…?
ついに
ピッタリ合う弦に廻り合い
パーラーさんは
今日もいい音を奏でてくれています🎵🎵
※パーラーさん1本で奏でた一曲はこちら
世の中には
ビンテージものが好きな方々が
いらっしゃいますよね。
それはそれでいいと思うし
確かに使い込まれた古いものには
味や風格があって素晴らしいんですけど
特に
ビンテージの道具を使いこなすには
それだけの時間を生きてきた道具への
敬意みたいなものが必要な気がします。
たかだか数十年を生きてきただけのボクが
いい音で弾いてやろうなんて…
120年以上を生き抜いてきた
じゃじゃ馬おばあちゃんの
パーラーさんに対して
おこがましいことだったのかも…😅
そんな敬意のかけらも無い
ごう慢な態度で
パーラーさんを扱っていたから
合う弦なんて
見つかるはずもなかったんですよね?
もしかしたら…
ボクが
もっといい音を もっといい音を
っていう
我欲を手放した時に
パーラーさん自身が
「やっと分かったみたいね坊や
私の音を探そうなんて120年早いのよ❗」
っていう感じで
あの店員のお兄ちゃんを使って
自ら合う弦をボクに教えてくれたのかも…
なんて考えてしまいます😅
いずれにしても
古い道具っていうのは
簡単には使わせはてもらえませんね。
ほら
東北に南部鉄器ってあるじゃないですか?
南部鉄器の鉄瓶なんて
使うまでに何度も何度も火にかけて
時間と手間をかけないと
使えないって聞いたことがあります。
そのかわり
しっかり時間と手間をかけると
100年以上道具として使えるんだそうです。
なんでも簡単に使えて
なんでも簡単に捨てられていく
そんな時代を生きているボクに
パーラーさんは
大切なことを教えてくれています。
さて次回のブログは
ボクのパーラーさん最終話
チューニング編です。
ピッタリ合う弦を知ったボクは
パーラーさんと一緒に
新たな音探しの旅に出ます❗❗
またブログでみなさんにお会いします。
ではお元気で😃
♪♪♪おしらせ♪♪♪
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